アジアMBAの授業を公開!NUS MBA Technopreneurship編

スタートアップが体験できる授業

シンガポールもクリスマスムードですが、暑くて全くクリスマス感がありません、、

さて近年はMBAもアントレ教育に力を入れ始めていますが、実際はどのような授業なのでしょうか?

そこで、アジアMBAの授業公開!シリーズ第三弾はシンガポール国立大学(NUS MBA)でも個人的に一押しの授業である、「Technopreneurship」という授業を紹介します。

Technopreneurshipという言葉は”Technology”と”Entrepreneur”という造語で、スケール可能なTech系スタートアップを念頭に、現役ベンチャーキャピタリストである教授が起業後5年間で100万ドルのスタートアップを創るための方法論を教えていきます。

授業概要

前述の教授はJP Morganで14年のキャリアを積み、University of PennsylvaniaでMBAを修了。2000年に入り、シンガポールに拠点を移してVCを立ち上げています。そして、シンガポールでは10年以上シードでのベンチャー投資業務を行っています。

そんな実務経験豊富な教授より時には実践的なゲームも含め、3ヶ月間に渡ってスケーラブルなスタートアップの作り方を学んでいきます。

授業の形式

レクチャー形式とゲーム形式及びプレゼンで構成されます。

レクチャー形式では、教授がディスカッションスライドを使いながら解説していきます。長年の経験から出る確信に満ちたトーンで、特に「失敗が好き!」「失敗を愛せよ!」という言葉を何度も発していたのが印象的でした。

クラスの後半からはレクチャーに加えて実践的なゲームを織り交ぜてきます。例えば、起業家とVCの役に分かれて、起業家側がビジネスプランを説明してなるべく高いバリエーションを目指し、VCはなるべく多くの持ち分と役員の人数確保を目標とした交渉ゲームです。

他方、ビジネスプランのプレゼンも合計5回ありました。1回目は、自分のビジネスプランを60秒でピッチ、2回目以降はチームを組んでビジネスプランのプレゼン。最終プレゼンでは、実際にシンガポールでVC業をしている投資家の前で15分間のプレゼンです。最終プレゼンは投資家との真剣勝負といった感じで、投資家から容赦なく鋭い質問が飛んできて、これが実際の投資家プレゼンなんだと実感することになります。

学習内容

スケーラブルなスタートアップを創るための方法論を一通り学びます。目次は以下の通り。

  1. Why Entrepreneurship?
  2. Let’s fail
  3. What do investors look for in a business plan?
  4. Presenting to investors
  5. Innovation and value proposition
  6. Market and competitive analysis
  7. Marketing Strategy
  8. Sustainable competitive strategy
  9. IP strategy and legal issues
  10. Execution strategy
  11. Financial management, valuation and forecasting
  12. Fundraising and financial markets

レクチャーを通じて、教授は「失敗の重要性」と「先行者利益はあてにならない」ことを説いていきます。失敗については、

Professor
Failure is desirable. It is necessary for innovation.

また先行者利益については、「Diamond Rio vs iPod」の例を出しながらこんなことも言っていました。

Professor
Who knows Diamond Rio? Raise your hands (No one knew..). Diamond is the first mover in portable MP3 in 1998 but Apple iPod captured 90% of the market five years after. It is because Apple created business model innovation, which is hardware + software + service.

課題

期末での投資家プレゼンに向けてチームでビジネスプランを練り上げていきます。途中2回ほど途中経過のプレゼンがあり、教授より具体的なフィードバックが得られます。

我々のチームが取り組んだビジネスプランは「P-Time」で、シニアや赤ちゃんの尿の量をスマホで確認できるIoTデバイスの販売、というものでした。

シンガポールのAstarというシンクタンクに勤務しているロシア人が持ち込んだアイデアで、シンガポール人のマーケターと私(CFO役)の三人でチームを組みました。

プロダクトについてはすでにロシア人の彼がイメージ図を含めて作っていたので、あとはプロダクトの詳細を詰めること、どうやって販売し、結果の財務数値やバリュエーションはどうなるか、といったイシューでした。

我々のチームは3ヶ月という期間で毎週1度は膝を突き合わせて議論をし、ビジネスプランを磨いていきました。最終プレゼンでは、投資家から販売価格の低さ、市場の大きさについてフィードバックを受けたものの、アイデアとしては面白いと評価をいただきました。

その他

どうすればVCと人脈ができるか、という話しになり、”それは私が知っているか知っていないかだ”。3ヶ月という短い間でも一緒に授業をした間柄なので、”当授業が終わってから何かあれば連絡して来い”、とのこと。

シンガポールにおいて本気でスタートアップを立ち上げたい方は、教授とのフィードバック及び人脈が築けるのでオススメの授業です。

まとめ

昔のMBAは大企業幹部の養成所などと言われることもありましたが、最近ではアントレの授業や機会も徐々に整備されてきていると言えます。

ここアジアMBAでは、欧米MBAに比べるとまだまだアントレ熱は低いといえ、一定の学生が興味を持っていることは確か。NUSではアントレの授業のみならず、イベントなども沢山ありますので、興味ある方は是非チェックしてみてください。

 

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AsiaTech Labo管理人のNobuです。本ブログでは、アジアMBAの受験対策、アジアMBAインタビュー、アジアビジネスの考察記事を書いています。また、管理人が現在ハマっている仮想通貨やIoTについてもお伝えしていきます。