日本人が英語を喋れないたった2つの理由

”道が分からないので英語で声をかけたところ、No No Noといって逃げられてしまったよ〜”。

これは台湾人の同級生が東京を訪れた時に経験したそうです。

世界的にも日本人の英語力が低すぎると言われて久しいですが、前からなぜ日本人は英語が苦手なのか不思議に思っていました。

正直、帰国子女の方や海外に何十年と暮らされている方から比べると、私の英語なんてひよっこでしかありません。でも、MBAに留学してみて感じたことが多々あったので、ここに紹介させていただきます。

私が思うに日本人が本質的に英語が喋れない理由は以下の2点に集約されます。

1)言語的に英語から遠い
2)英語に触れる時間が圧倒的に少ない

それぞれ解説していきます。

言語的な遠さ

まず、日本語という言語が英語と全く異なる言語であるということです。

下のチャートはヨーロッパの言語間の相似性を示したものですが、英語とドイツ語や北欧の言語には顕著な類似性が見られることが分かります。その中でも英語とドイツ語の相関係数は0.6で、かなり乱暴に言うと英語とドイツ語の60%は似ているということになります・実際、今まで会ってきた北欧・ドイツ語圏の人はほぼ全員英語が堪能でびっくりしましたが、言語的な近さということがかなり有利に働いているようです。

また、英語とフランス語は語派が違うものの、フランス語語源の言葉が英語に多数輸入されていること等から、英語とフランス語にもある程度の類似性があるといえます。逆に、フランス以南のスペイン語・イタリア語・ポルトガル語は少し英語と距離が離れているがゆえに、実際に現地に行くと英語を話せない人の割合が増えた印象でした。

出典:Etymologicon: Lexical Distance Among the Languages of Europe

翻って日本語ですが、主にアメリカから輸入されてきた外来語以外は特に何も類似性はないですよね。

言語的な近似性で一番インパクトがあるのが語順です。語順は英語が”主語+動詞+目的語”であるのに対し、日本語は(主語)+目的語+動詞です。そのため、日本人からすると動詞を言うところでつまずいてしまって、結局単語しか話せないということになりがちですし、動詞がすぐに出てくる英語話者からすると日本語は”誰が何をしたか”最後まで分からずもどかしいとのことです。

英語に触れる時間

英語に触れる時間も、日本人は圧倒的に少ないです。

先程話した北欧諸国は英語ネイティブではないですが、幼いときから英語のコンテンツ(映画や書籍)を字幕や翻訳なしで読む機会が圧倒的に多いため、自然と英語が喋れるようになるとスゥエーデン人から聞きました。

シンガポールはもともと英語を話す国家ではありませんでしたが、今は亡きリー・クアンユーが各自の言語の他に英語を導入したことで、国民の英語スキルが圧倒的に向上したことは有名です。今シンガポールで英語を話せない人は、移民(例えば中国大陸等)を除いてほとんどおらず、シンガポールの政策がワークしてきたといえます。

また、英語を使わざるを得ない環境があるということもポイントです。例えばカンボジアでは、結構な割合で英語が通じますし、私もプノンペンに行った時は皆が英語を話すことに驚きました。というのも、カンボジア自体が観光業で成り立っている国なだけに、英語を話せないと生活や仕事が成り立たないからです。日本のように英語を話せると収入が上がる(今は上がるか怪しいが)のではなく、英語を話せないと仕事が成り立たない。果たしてどっちの方が差し迫っているかというと間違いなく後者です。このように例え母国語が英語と違ったとしても英語に触れる時間が長ければ話せるようになるのは自明の理です。

翻って日本はどうか。日本が中途半端に人口や経済規模が大きいことが障害になっていると思います。日本だけで仕事が回るから英語を習得する必要性が感じられない。単一民族だから共通語が日本語だけで十分。中途半端に発展しているから、海外の英語コンテンツがほぼ日本語に翻訳される等など。

カンボジアの言語である言語は日本語と同じく英語から遠い言語ですが、だからといって言語の遠さは言い訳にはなりません。日本人は単純に、英語に触れる時間が少なすぎるというありきたりな結論になるのです。

じゃあどうすればええの

ということになりますが、言語的な遠さはもうどうしようもない問題なので、私の場合はなるべく英語に触れるよう努力をしているところです。例えば、ニュースはできるだけ英語の原文にあたったり英語のニュースを見る、翻訳本はAmazon USのKindleで英語版の書籍を読む、英語で物事を考えてみる、英語で発信してみる、などなど。

その中でも特に意識しているのが動詞です。英語にとって動詞は要であり、文章の意味を構成する大事なパーツです。上記でも述べましたが、日本語は基本的に動詞が最後に来るのであまり動詞の重要性に重きを置いていないと思われますが、英語の場合は主語と動詞で文章の意味の大部分を表し、目的語以降は意味の付け足しなので、とにかく動詞が重要なのです。

そこで、英語のニュースを読むにしてもネイティブの動詞の使い方は常に注意を置きながら文章を読み、使える表現はメモして自分のものにします。

そんな感じで、日本人が英語を話せない理由の考察でした。

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ABOUTこの記事をかいた人

Asia de MBA編集長。シンガポール国立大学MBA intake2016 公認会計士。大学卒業後、監査法人に入所。会計監査・コンサルティング業務に従事するも、会計スキルだけでは事業は創れないと思い、マーケティング・リサーチ会社に転職。東南アジア各国で消費者リサーチ業務に従事する傍ら、ジャカルタで東南アジアを統括する業務拠点の構築に主要メンバーとして参画。