世界的リーダーを育成!リー・クアンユー公共政策大学院入学者インタビュー

シンガポール国立大学(NUS)には様々な学部がありますが、その中にはかつての首相の名前を冠した公共政策大学院があることをご存じですか?

今回はNUSのリー・クアン・ユー公共政策大学院に入学されたN.Yさんにインタビューすることができました。それでは、どうぞ!

プロフィール

N.Yさん
■兵庫県出身
■京都大学卒業
■司法試験・国家 Ⅰ種合格
■文部科学省に入省後、初等中等教育の管理業務、知的財産法の法律・政策立案業務に従事
■2016年7月よりNUS Lee Kuan Yew School of Public Policy(以下、LKY) MPA入学
■2017年NUS LLM(Master of Laws)入学予定

Why MPA(Master in Public Administration)?

ーー MPAを目指されたきっかけは?

私は文部科学省に入省後、8年間にわたって公共政策の仕事をしてきました。特に知的財産政策(著作権政策)については検討開始から法案作成・施行までに深く関わり、それらが法律という形になるということには大きなやりがいを感じていました。一方で、今後のキャリアを鑑みて自分の強みとなる軸を作りたいと思っていました。

大学では副専攻で公共政策関連の授業を履修しましたが、それはあくまで副専攻。どこかのタイミングで公共政策を深掘りする時間が欲しかったんです。今までやってきた実務とLKYで学ぶ知識を結びつけて、より質の高い政策の立案に繋げたいと思いました。

ーー 2年間の留学の中でMPAとLLM(Master of Laws)を修了されると聞きました。

はい、1年目はLKYで公共政策を体系的に学んでいます。ここでの目標はどちらかというと弱点補強といった面が強く、公共政策に関する論点を幅広くカバーしたいという思いがあります。

一方2年目で入学するLLMは長所を強化する目的で学びます。私は日本の弁護士の登録資格を持っているのですが、法律立案の過程で諸外国の状況を知っていればより深い議論ができる場面が往々にしてありました。

例えば、日本ではアメリカの法律を賞賛する向きがあるのですが、LLMを学び諸外国の制度について理解を深めることで、アメリカの法律にも弱点があるかもしれないといった議論が可能になります。

Why Asia? Why NUS?

ーー 数ある大学の中でもアジアの大学を選ばれた理由はありますか?

まずは、国からの留学生が欧米に偏っているというのがあります。直近のデータを見ても約95%以上が欧米に集中していて、それ以外の地域は5%にも達しません。もっと多様性が必要ではないかと思いました。国としても、欧米以外の大学に目を向けることを歓迎しています。

また、私は2年間の留学の中で法律と公共政策が1つのキャンパスで学べる大学を探していたのですが、そういった大学はアメリカでもほとんどないですし、法律1年、公共政策1年、というプログラムもごく少数でした。その点、LKYは私のニーズにばっちり合うものでした。

さらに、弁護士の妻が中国やアジアを専門としており、来年NUSのLLMに一緒に通おうということになりました。私がNUSに通うことは妻のキャリアパスとしても良いと考えました。

ーー LKY(NUS)にはどのような魅力を感じましたか?

一言でいうとダイバーシティーです。国際業務をするときには国際的なネットワークが肝要となってきますが、ここLKYでは最大で約40ヶ国から学生が集い一緒に学びます。また、LKY自体がハブとなっていてよく世界のリーダーやVIPがLKYに講演に来ることも大きな魅力でした。

ーー 現在取っている授業について少し詳しく教えていただけますか。

まずは必修が3つあります。Economic Analysisはミクロ/マクロ経済の実践的な知識をケーススタディの演習を通して身につけようとするものです。Policy Analysisは政策課題をどのように分析して、どのオプションを提示し、どういう理由で政策を決定するか、という政策決定の一連の流れを実践的に学ぶ授業です。昨今のビジネスでは当たり前に使われている”フレームワーク”という概念を公共政策という分野でも適用し、それらを使いながら政策の分析を行っていきます。

3つ目のGovernance Study Projectは特定の地域の政策課題をテーマ別に分析し、1年かけて政策提言を作り、最後に幹部クラスの前でプレゼンを行います。これには、現地視察(Study Trip)も含まれ、政策担当者とのディスカッションも行います。

ーー とても実践的ですね!ちなみに選択科目はどういったものがあるんですか?

はい、とても実践的で毎回面白いです。

選択科目としては、Asian Global Cityといったようにアジアの大都市をテーマを決めて比較するといった授業がありますが、実際にシンガポールで都市設計をしている現役の公務員も学生として混じって成功事例を共有したりと、日本では体験できないことばかりです。

また、Japan & ASEANという科目では、東京大学公共政策大学院で教鞭を執っている方や閣僚経験者の他、ADBで活躍した日本人等がリレー講義を行い、様々なテーマを設けて学生と議論します。

ーー 世界の錚々たるメンバーが学生として参加したり、講師として教鞭を執っているのですね!

そうなんですよ。先ほども言いましたが、LKYでは世界のVIPを招いてディスカッションをする機会も多く、その後はネットワーキングの時間で彼らと話すこともできますし、何よりLKY全体でのネットワーキングの機会も多いです。

ーー最後に一言お願いします。

LKYを選んで大正解でした!

LKYはなんといってもダイバーシティーがあり、世界に通じる英語力を養うことができますし、アジアを中心に国際的なネットワークを築くことも可能です。

また、LKYでは世界の政策をじっくりと学ぶ機会が用意されていて、ここで学んだことは帰国後の政策作りにフルに活かされると思います。公官庁で今後国際的な仕事をしたいと考えている公務員の方、国連などの国際機関で働きたい方には是非オススメしたいコースです。

最後に

今は亡きリー・クアン・ユーの優れた政策で繁栄国家にのし上がったシンガポール。その建国の父の名前を冠した大学院で学ばれているN.Yさんに今回はインタビューすることができました。世界の優れた政策を学んで日本に持ち帰り、21世紀の日本が少しでも繁栄するようにと願っています。

Asia de MBA編集部はアジアで学んでいる日本人にスポットを当て、今後も彼らの熱き想いを発信していきます!!

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ABOUTこの記事をかいた人

Asia de MBA編集長。シンガポール国立大学MBA intake2016 公認会計士。大学卒業後、監査法人に入所。会計監査・コンサルティング業務に従事するも、会計スキルだけでは事業は創れないと思い、マーケティング・リサーチ会社に転職。東南アジア各国で消費者リサーチ業務に従事する傍ら、ジャカルタで東南アジアを統括する業務拠点の構築に主要メンバーとして参画。